再発食道癌に対する光線力学療法(PDT)
PDTは、光感受性物質を注射した後に内視鏡で食道癌にレーザ光を照射し、食道がんを死滅させる特殊な治療法です。日本では「放射線治療もしくは化学放射線療法後の再発食道癌のみが適応となっています。
再発食道癌の治療はそれぞれの進行度に応じて、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)あるいは外科手術が選択されますが、PDTはESDでは治療困難とされる粘膜下層に浸潤した食道がんでも治療できることが特徴です。ただし、この治療は光感受性物質を注射するため、患者さんは厳しい遮光制限(2週間ほど500ルクス以下の環境で過ごす、1か月ほど直射日光を避ける、など)が必要となります。当院では2週間程度の入院をしていただきます。
本邦では平成27年より保険適応となりました。当初はごく限られた施設のみでPDTを受けることは可能でしたが、当院でも平成30年4月からPDTを導入しました。
治療の適応については専門医の判断が必要となりますので、治療をご検討される場合には紹介状をご持参の上、当科受診をお願いいたします。