初期研修のご案内
当科での初期研修を考えているみなさんへ
九州大学放射線科では初期研修医も積極的に受け入れています。九州大学の研修システムでは希望があれば2年間のうち放射線科へは希望により2-10ヶ月程度配属される事になります。
当科には6つの臨床研究グループがあります(神経・胸部・腹部・消化管・核医学・治療)。これらを2ヶ月でローテートする場合、おおよそ2週間ごとに各グループをローテートし、そこで行われる画像診断・検査手技・治療計画などを実際に経験して、基礎的なレベルの放射線科診療を身につけてもらいます。
研修の目標と業務内容
研修目標と詳細
1) |
以下の専門的検査法を、適切に選択・実行し、自ら結果を解釈、検査結果報告書を作成できる。 |
- (ア)単純X線検査
- (イ)尿路造影
- (ウ)頚部・腹部超音波検査
- (エ)消化管造影検査
- (オ)消化管内視鏡検査
- (カ)CT、MRI
- (キ)血管造影検査
- (ク)核医学検査
2) |
放射線科領域における高頻度疾患、主要疾患、主要な病態について、医科学的背景、診断法、治療法、予後を述べることができる(特に頭頚部腫瘍、胸部・乳腺腫瘍、消化管腫瘍、腹部腫瘍、悪性リンパ腫など)。また以下の専門的治療法について、適応や必要性を判断し、自ら実施あるいは実行を依頼して、結果を正しく評価できる。 |
- (ア)放射線治療(放射線治療録の記載を含む)
- (イ)化学療法
- (ウ)温熱療法
- (エ)インターベンショナルラジオロジー(IVR)
3) |
放射線の生体に与える影響を理解し、被ばく低減のための適切な方法を講じることが出来る。 |
4) |
患者・家族と適切な人間関係を形成し、検査法・治療法およびこれらの副作用や予後について説明できる。予後不良の場合も含め、患者本人・家族の心理状態を把握できる。 |
5) |
他科の医療スタッフとの合同カンファレンスに参加する。 |
業務内容
- (ア)研修医は指導医の指導の下に入院患者の診療を行う。ほとんどの症例が悪性腫瘍の治療もしくは術前検査患者であり、各種検査やIVR・放射線治療が行われる。画像・検査所見を元に患者の病状・病態を的確に把握し、治療方法を検討のうえ、患者それぞれの病状に応じて治療方針を決定する。治療中・治療終了後は治療に伴う有害事象を最小限に抑えるように努め、また適切な画像診断を用いて治療効果を評価する。
- (イ)毎週の回診においては受け持ち患者の病状や今後の方針について適切にプレゼンテーションをおこなう。
- (ウ)患者および家族に対しては指導医とともに病状説明などを行う。
- (エ)月に2回程度、上級医の指導のもとに副直として病棟の管理業務を行う。
- (ア)2週間ごとに各グループをローテートしながら、各グループでの検査・手技・読影などを研修する。また、検査・手技においてはそれぞれの技術的部分のみならず検査の禁忌・合併症を理解し、ショックなどの状況にも対応できるようにする。読影業務においては実際の症例についてレポートを作成し、上級医の添削・指導をうける。放射線治療部では実際の患者において治療録の作成をおこなって、それぞれの症例についても治療計画を指導医の監督の下に行う。
- (イ)各グループで行われる他科とのカンファレンスに出席し、多くの症例を経験する。